【2016年12月】岩手・青森・秋田・山形Ⅴ(五能線)
五 能 線
五能線は、秋田県の東能代駅と青森県の川部駅を結ぶ路線です。 川辺駅側は奥羽本線の弘前駅まで直通しています。
青森の日本海スレスレを運行しますし、世界遺産である白神山地の傍を通ることもあり、住民の足としての機能というよりは、観光客のための路線という感じがあります。
そのため、一度は乗ってみたいローカル線として人気を博しています。
実際、「リゾートしらかみ」という観光列車も運行していますが、今回は時間の都合もあって乗りませんでした。
白神山地には行きたかったのですが、残念ながらシーズンオフということで入ることはできませんでした。
弘 前 駅
予定通りホテルを出て、弘前駅に着き、窓側を陣取ることができました。
東北の鈍行はボックスシートが少ないですが、五能線にはボックスシートがちゃんと用意されていました。
日本海を間近で見るには、進行方向右側に陣取らなければなりません。次の駅の方向を確認し、進行方向右側に陣取ったのですが、ネットで地図を見ていると、海に出る前に進行方向が変わることに気付き、これはいけないと思って、逆方向に座り直しました。
さて、出発です!!
弘前駅から風合瀬駅まで
弘前駅から鰺ヶ沢駅周辺までの内陸部分は楽しめないだろうと思っていたのですが、走り出していきなり広大なりんご園が現れるたので楽しかったです。
りんご園の中を走っていきます。
それだけでなく、リンゴ園を抜けても、広大な田んぼや原野が雪化粧をして広がっているので、東北の冬の原風景を堪能できます。
ていうか、内陸長いです。1時間以上内陸です。そろそろ飽きたなと思っていた頃、やっと沿岸に出ました。
ちょっとテンションがあがりましたが、まだ海までは距離がある感じがします。
冬の日本海らしいうねりが上がっていました。
しばらく進むと、五能線有数の観光地である千畳敷に着きました。
観光地ということで、一瞬だけ降りてみようかと思いましたが、外は猛吹雪ですし、一度降りたら、次の電車は2時間後とかそういうレベルなので、当然降りないですよね。
千畳敷駅周辺はひたすら千畳敷の景色が広がっていました。千畳敷を飲み込む冬の日本海が強いです。
それにしても、日本には千畳敷という名の観光地が一体いくつあるのでしょうか。
風合瀬駅から深浦駅まで
風合瀬駅以降は、基本的に線路の方が国道よりも海側になるので、もんすごい沿岸スレスレになります。雪も吹雪いていますし、高い波もガンガンきてました。
これだよこれ!!津軽の厳しい冬の日本海!!これを見に来ました!!
風合瀬駅の次の駅は驫木(とどろき)駅です。海が見える掘っ立て小屋のような駅で、青春18きっぷのポスターにも起用されたことがあるため、秘境駅としても人気です。
ここでも降りようかと思いましたが、まぁ、吹雪の中では無理ですよね。ちなみに、驫木駅に停車している電車の海側の景色はこんな感じです。
この時間帯が一番吹雪が強くて、イメージしていた冬の日本海の厳しさを感じることができました。
いやー、楽しいなぁと思うのも束の間、終点の深浦駅に着きました。
ありがとう五能線!また数時間後に会おう!!
不老ふ死温泉
本当は、五能線に乗って、不老ふ死温泉のある艫作(へなし)駅まで行きたかったのですが、ちょうど良い電車は艫作駅の2駅手前の深浦駅が終点でした。
次の電車が来るまでは1時間以上あります。深浦駅は港町なので、散策しがてらここで海鮮丼みたいのを食べようかと思ったのですが、あまりに雪がひどかったので、散策はなしに。
どーしよーかなーと思ったのですが、ただ待つのもあれですし、タクシーに乗ってタクシーに乗って不老不死温泉に行くことにしました。
深浦駅はさびれたところなので、タクシーがいるのかと不安に思ったのですが、なんとか一台捕まえることに成功しました。
よくよく考えると、6~7kmくらいあるので、どのくらいの値段になるのだろうと冷や冷やです。タクシーの運転手と話しながらも、メーターから目が離せませんでした。
結局、前日のバスの料金より500円以上高くつきました。前日のバスなんて、往復の料金なのに。バスは八甲田山の山頂近くまで行ったのに。
3000円近くかけて、不老ふ死に到着しました。
不老ふ温泉は茶褐色の温泉で、日本海ギリギリに設置されている瓢箪型の露天風呂が有名です。
(出典:https://wow-j.com/jp/Allguides/tohoku/sightseeing/01159_jp/#1)
上記の温泉が非常に有名です。ですが、海が荒れているとのことで、露天風呂は封鎖とのこと。
3000円近くかけてタクシーに乗ってきたのに・・・。
受付のお姉さんは、「3階にあげれば、展望の温泉がありますので」と慰めてくれました。
とりあえず、1階にある内風呂に入りました。不老不死温泉は茶色に濁っている温泉なので、まぁ、珍しいっちゃ珍しいですが、有馬温泉にも同じような温泉はあります。
両方の温泉の特徴は、茶色に濁っているだけなのに、それを金色と表現しちゃっているところですね。
まぁ、泉質としては悪くないなぁと思いながら、1階の内風呂から上がって3階に向かいます。
3階の風呂も内風呂と大して変わりませんでした。強いていえば、3階にある分、多少は眺めが良くなったくらいでしょうか。でも、ガラスは曇っていますし、微妙だなぁと思っていたところ、ガラスごしに、なんか3階と同じ高さの露天風呂がみえます。
あれ、あの露天風呂行けるんじゃね?と入口を探してみると、ありました。テンション上がりながらドアを開けると、とんでもない寒さの北風が。
ウワッと思いながらも、露天風呂に浸かります。室内の温泉よりは多少ぬるめですが、それでも露天風呂の方が楽しいです。眼下には、日本海が高い波をうねらせています。潮騒どころか、海のうねり声が聞こえてきます。
露天風呂には屋根が付いていましたが、それでも雪がガンガン入ってきます。顔面が冷たいです。十分くらい入っていると、耐えられない感じになります。
露天風呂には、他にはもう一人おじさんがいました。そのおじさんが出て行ったので、そちらに行ってみました。すると、そこは雪があまり入ってこないですし、温泉が出るところに近かったので、温度も高めです。
そこで温泉の縁に手を掛けながら、海を眺めます。最高です。多分、30分くらいそうしていました。
気温がかなり低いのでのぼせないんですよね。ずっといれるなぁと思ったのですが、バスの時間があるので、あがります。思った以上にバスにギリギリになってしまって、焦りました。
あの露天風呂には入れませんでしたが、楽しめたので、まぁ良しとしましょう。
艫作駅から東能代駅
なんとかバスに間に合い、五能線にも乗りこめました。雪も多少おさまり、沿岸の眺めも相変わらず素晴らしいです。
風光明媚とはこういうことかと、しみじみします。
これが車窓の風景というのが、素晴らしいです。
五能線、楽しかったです!!
東能代駅
駅に降りると、みんな待合室に移動します。ちょっとついていくと、結構な人がいました。能代高校の空手部の女子高生たちがべらぼうに可愛かったです。秋田美人やばい。
思えば、お昼ご飯を食べていなかったので、まずは昼飯と思い、東能代散策を始めましたが、まじで何もない。強いて言えば、元気工場健康館という謎のディスカウントショップしかありません。
もっと先に行くと、やっとハンバーグ屋さんを見つけました。小走りで向かいましたが、ランチタイムには遅く、ディナーには早いということで、閉まっていました。
絶望感ったら、ありゃしません。あ、ちなみに、この時点で15時40分です。
幹線道路なのに何もないとか・・・。
それでも良く見回すと、ほっかほっか亭の看板が!!
走りますよね。安く手軽に食べられるのがいいですよね。
昔、ほっかほっか亭に行ったときは、従業員が何人か働いていたように記憶しているのですが、ここではおじさんが一人働いているだけでした。
とりあえず、鶏天丼を注文して、店内で食べました。おじさんは暇だったのか、「どっから来たの?」と話しかけてきました。
この旅ではこのワードをよく聞きます。色々話した後、東能代周辺の現状についても聞きました。
「ここらへんもイオンができれば便利になるんだけどねぇ」と言っていました。聞くと、どうやら建設自体は決定しているものの、まだ着工はなされていないようです。
確かに、イオンができれば昼食を探してこんなにひもじい思いをしなくて済みそうです。しかし、便利になる一方で、ほっかほっか亭なんてあっさり潰されてしまうのではないでしょうか。「便利になるんだけどねぇ」なんて悠長に言ってていいのでしょうか。
そんなことを思っていると、「これ、サービスです」と味噌汁ももらっちゃいました。こういうあったかさに触れると、泣きそうになります。
ありがたくいただき、駅に戻りました。
待合室には、先ほど以上に人がいました。そろそろ電車が来るとのことで、みんなホームにぞろぞろと行きました。能代高校の子たちは2人だけがホームに。1人は近所なんですかね。彼女たちは部活と、駅の待合室での会話が青春の思い出になるんでしょうね。
電車に乗ってて思ったのですが、秋田の人はやはり総じて美人が多いような気がします。多分、肌が綺麗で、それなりに顔が整い、何より小顔でスタイルが良い人が多いんだと思います。